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約20億円の資金を援助した 宮城県・女川町の多機能水産加工施設が操業開始 ~ 施設名称をカタールの伝統的な漁法「マスカー」と命名 ~

東日本大震災の被災地復興支援プロジェクトに資金を援助するカタール国の基金「カタール フレンド基金(以下、QFF)」(議長:ユセフ モハメド ビラール駐日カタール国特命全権大使)の約20億円(2,500万米ドル)の資金援助により、2012年4月に着工した宮城県牡鹿郡女川町の多機能水産加工施設が10月15日より操業を開始します。

この多機能水産加工施設は、震災で壊滅的な被害を受けた教訓から、世界に類を見ない最新の津波対策を施して建設されています。地上3階建ての1階部分はピロティ形式で、津波を受けると外れる外壁パネルを設置、2階部分には貯蔵能力が約6,000トンの冷蔵室を配置し、3階には震災時の避難場所を備えています。そのため、レベルⅠ津波(100年に1回程度の発生確率)でも冷凍冷蔵保存した海産物を浸水から守ることができ、レベルⅡ津波(1,000年に1回程度の発生確率)でも3階部分の避難場所を活用し、人命を守ることができます。また、この施設が操業すると、約670人の直接雇用と130億円の経済波及効果が見込まれています(宮城県経済波及効果分析ツールにより算出)。

QFFでは、この多機能水産加工施設をアラビア語で「MASKAR(読み方:マスカー)」と命名しました。カタールでは、1940年代まで漁業が主要産業のひとつで、マスカーとは漁業の時に利用していた伝統的な漁法です。マスカーの漁法では、大きさの異なる石を組み合わせて囲いを作り、潮の満ち引きを利用して魚をその囲いの中に追い込み生け捕りにします。生け捕りにすることで、温暖な気候のカタールで魚を腐らせず捕獲することができます。マスカーの「潮の満ち引きを利用する」点と多機能水産加工施設の「津波対策を備えている」点、さらにはマスカーの「魚を腐らせないために生け捕りにする」点と多機能水産加工施設の「魚を保存する」点の機能が似ていることが命名の由来です。

震災前の女川町は、日本有数のサンマ漁獲量を誇り、銀鮭やホヤの漁獲量は日本の70%を占める水産業の盛んな町でした。町内総生産の9割を水産業が占め、人口の半数が水産業に携わっ

ていました。しかしながら、震災により7割以上の水産加工施設が壊滅し、その結果、地域経済の再構築に大きな支障が出ています。QFFでは、サンマ漁獲量日本一を奪回したいという水産業関係者の強い意思とこれまでの実績から、女川町に多機能水産加工施設を再整備することにより水産業復興の効果が見込めると考え、20億円の助成を決定しました。なお、QFFからの助成は日本財団及び女川町の協力のもと実施しています。

QFFでは、今後も、東日本大震災の被災地のニーズを踏まえながら、一歩ずつ着実に復興を支援していく予定です。

 

 

 

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